演奏 | カール・シューリヒト / シュツットガルト放送交響楽団 (Carl Adolph Schuricht / Stuttgart Radio Symphony Orchestra) |
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録音 | Hanssler / 1963 / 擬似Stereo |
演奏時間 | 13:33 8:50 4:52 15:20 合計: 42:35 |
アク抜きされた爽やかなブラームス
最近手に入れたCDから、日本人大好きなブラームスの交響曲第1番です。
前にも書きましたが、私はブラームスが苦手で聴くのは交響曲第2番、ピアノ四重奏の管弦楽版位です。
どこかの音楽評論家が、
「ブラームスの曲は中年の一人暮らしのアパートの部屋に土足で踏み入れた様な居心地の悪さ」
と書いてましたが、まさにそんな感じ。
特に交響曲第1番は、ブラームスの情念というか怨念というか、とにかく、力瘤が露骨に感じられて聴いていて疲れてしまうま。
そんな曲を、指揮者が気合いれて演奏すればするほど、どんどんアクが強くなって聴いていられなくなる私です。
シューリヒトの演奏(他の作曲家でもそうですが)は、枯淡(こたん)の味わいがあり、曲のくどさや念みたいな物をサッパリ洗い流した上で、あっさりとした味付けをする傾向がありますね。
この曲の演奏でも上記の様に、念やら力瘤やら重い物はサッパリ洗い流された様な清々しさがあります。
テンポは軽快で、弱音がとても綺麗。軽快なテンポの中に微妙な濃淡で表情付けされていて物足りない感じは皆無(日本料理の出汁みたいですね)
放送用の録音で元々はモノラルらしいですが、擬似ステレオ化されていて、とても聴きやすい音質になっています。
ブラームスなのに爽やか〜