以前から、ちゃんと出口まで繋がったホーン(できれば金属)の蓄音機を欲しがって(聴きたがって)おりましたが、偶然にもHMVの101を割安で手にいれる事ができました!
HMV101 とは?
蓄音機の名器として有名な、HMV*1の102 / 101
102 が電気録音のSPに対応したモデルで、とても音が良いと人気がありますが、前モデルの101も根強いファンがいるそうです。
101は、機械吹き込み*2から電気録音に以降した辺りの機種で、サウンドボックスによって、102 にかなり近い感じにもなるそうです。
どちらも1m近い金属ホーンで、101の後期型はオートストップも付いているので、102との違いは細かいデザインや、ホーンやアームの若干の違いくらいの様です。
入手したHMV101
写真
状態
届いてざっと状態確認しました。
アーム
アームの中間が固くて回らない。
土台の回転は滑らかでOK。多少サビはありますが、年代としては綺麗かと思います。メッキもそれほどはげていないです。
サウンドボックス
送られてきた、サウンドボックスは非HMV製でした。
こちらは径が合わず。
ダイキャストが崩壊していて、トンボが曲がっていて固定できていない
。その為か、ボール紙が差し込んであり固定されていた様です。
振動版にも紙がなぜか詰められていました。
振動版は歪んでいます。
さらに裏蓋は、ハンダで固定されていました。orz …
とりあえず全く使える状態ではないので、メンテナンスします。
モーター
ゼンマイを軽く回して確認しました。
ターンテーブルは問題なく回転しましたが、スピード調整がうまくいっていない様で、ガバナーが高速回転する音がでています。
その他は異音もなく、回転も滑らかですね。
各種操作盤
オートスタートストップは上手く動いてない模様、どうやら以前の持ち主がネジ山ダメにしてしまった様で、別な木ネジでずらして固定してしまった為、上手く動かなくなっている模様
速度調整は、一番遅い状態にしてもガバナーの高速回転音が聞こえるので、要調整ですね。
金属部はそれほどサビは出ていないので、状態としてはまずまずかと。
外見
全体的に布が剥がれていて、下地の木が見えています。
取っ手もボロボロ。
操作部の木は、流石に傷が目立ちますね。一部ねじ山ダメにしちゃっているところもあり、修復要です。
ターンテーブル
中心部のフェルトが一部ケバだったりしている所もありますが、金属部分の状態はまずまず。サビも少ないです。
試聴
手持ちのサウンドボックス、j2−5 / J2-12 用のオルソフォニックは径が合いませんが、Thorens Excelda のサウンドボックスは径がピッタリでしたので、これを付けて前述の通り回転が速い状態でしたが、そのまま試聴しました。
高音も低音も今までの蓄音機を比較すると出ています。全体的に明るくメリハリのある音で、ある意味現代的な音ですね。
同じ盤をJ2-12でかけてみましたが、高音の伸びがなく比較するともこもこした音に。音の出方がマイルドなので木製ホーンの特徴かもしれませんね。
Thorens Excelda も金属筐体の共振作用?で、サイズ以上の音量と音質でびっくりしましたが、金属ホーンのHMV101は似た傾向がある様に思いました。
普通のオーディオだと金属パーツの共振なんて以ての外ですが、蓄音機だと逆にそれが魅力になるなんて不思議ですね〜
今後の予定
とりあえず、金属パーツの錆類を落としてクリーニング。
箱は、ほころび、めくれを木工用ボンド等で貼り付け。
操作盤の木は、傷だらけなので少し磨いて、ねじ穴の修復しないと。
ゼンマイモーターは、古いグリス落としてクリーニングして再組み立てですね。
サウンドボックスはどうしよう?よりによってハンダ付けとは…